台風一過 素敵な護摩に

みなさんこんにちわ

副住職の隆照です

本日の光明寺奥の院の護摩は、台風で心配された天気もまるで嘘のように、すっきりと台風一過の空の中行われました。

本日は天気の関係か、お参りの方々もいつも以上に多く、初めてのかたのお参りもあり、いつも以上に活気のある光明寺になっていました。

なんと新婚さんも夫婦でお参りしてくださり、非常に仲睦まじい姿を見せていただき、私ももうすぐ結婚の身でありますから、見習うようにしたいものです。

そんな中始まった奥の院の護摩のお勤めでしたが、なんと今日は途中でアクシデントが一つ。

護摩の火が上がるか上がらないかのタイミングで、周りの空気を引き裂くような女性の悲鳴!

事件か?事故か?

はたまた悪霊か!?

みんなの視線がお堂の中に座っている女性に注がれます。

唱えていたお経の声も止み、みんな木魚の音だけが響く中、原因はわかりました。

どうやら、叩いていた木魚をねぐらにしていたトカゲが出てきたようで、それを蛇と間違えて悲鳴を出してしまったみたい。

原因がわかれば、すぐに対処はできます。

戸惑うトカゲを引っ掴み、すぐさま外へ。

しかし、これは第三者だからできること。

叩いてる木魚の隙間から、いきなりトカゲが出てきたら、私も驚きの声を上げる自信があるわ!w

みなさん、とてつもなくびっくりされたと思います。

しかし、私は生涯初めて、人が本気であげた悲鳴を聞けましたので満足。

今後、映画の悲鳴じゃ物足りなくなるかもしれません。

そんなトラブルがありながらも、お勤めが終わり、お接待を配って、住職の話へ。

今月のお接待は、私たち今井のお家から出させていただいております。

というのも、今月初めに妹の結婚式があり、さらには来月には私の結婚式があるので、幸せのおすそ分けということです。

この時の住職のお話しが、非常に良いこと言っているなと思ったので、要約。

私たち真言宗、弘法大師空海の弟子たちは、科学も医学も否定していません。

むしろ、宗教に並んで大事だと考えています。

お大師様も、時の天王、嵯峨天皇の病気平癒を祈られた折に、お勤めをして、祈願して、念を込めたお水と一緒にお医者さんの薬を送りました。

そして、医学が欠けてもダメですし、お祈りが欠けてもダメですから、両方良く堪能していただいて、早く良くなってくださいという旨の言葉を送られました。

身体と心、両方健康になってくださいという意味でしたが、それと今の状況は似ています。

コロナが蔓延してきて、今は小康状態になっていますが、これから冬にかけて、必ず感染者が出てくるでしょう。

そういう人が近くで出てくる状況もあるはずです。

しかし、しっかりとした治療を施せば、治って元気になるものです。

それを、コロナにかかった人、という偏見でずっと見ていると自分の心も病んでしまううえに、治ったはずの人の心もまた壊してしまうことになります。

ですので、必ず体の健康はお医者さんに直してもらい、そのうえで心の健康は、お参りしたりして、元気をもらえるものをすることによって保っていきましょう。

本来ならば、秋の気候の変わりやすい時期、皆さんも体調を崩しやすい時期ですので、どうかご自愛いただき、心も体も健康にお過ごしいただくことを祈っております。

九月の護摩は、悲しいお知らせ

皆さん、こんにちは。

九月になってようやく少しだけ涼しくなってきました。

今年の夏は本当に灼熱という言葉が当てはまる暑さと、雨の少なさでした。

光明寺のある赤穂市有年では、まとまった雨が8月中なんと一日もないということで、いろんなものがミイラになるかという異常気象でした。

それが、秋雨前線の影響でなんとか雨もチラホラ降りだしてくれているので、少し安心しています。

ほんと、時代が違えば、干ばつ飢饉で死者がでるような状況でした。

さて、そんな光明寺の9月の山の護摩は、雨が心配された予報でしたが、爽やかな青空の元で無事に行うことができました。

お堂を開け放していると、抜けていく風が非常に心地良かったです。

皆さん思い思いのお願い事を祈願されて、ご自身でも真剣にお祈りされていました。

護摩が終わって住職の話では、題名に書いた通り悲しいお知らせが

今年の10月末に高野山での、お大師様が「弘法大師」という名前をいただいて1200年を記念して、高野山では全国各地からのお写経を集めて、お大師様に届けるという、大きな法要を行う予定だったのです。

私たち光明寺もそれに伴い、バスを借りて、皆さんで高野山にお参りしようという企画をだしていたのですが、残念ながら中止せざるを得ない状況になりました。

私も皆さんと、高野山へのバス旅行、普段はなかなか話す機会のない人たちとも会えるときであったので、残念です。

しかし、高野山としては、全国からのお寺の檀家さんをお招きするという事はできないものの、お大師様に皆さんの気持ちをお伝えするお勤めは、小規模ながら全国のお坊さんを招いて行うので、その時に奥の院に納める写経を募っています。

上記の写真に写っているのが、今回納める写経です。

写経は普段は般若心経というお経を書いていただいていますが、今回はより多くの人にお大師様に思いを伝えていただきたいからという理由で、より簡単な大師寶号「南無大師遍照金剛」という言葉を10回書いていただくだけのものになりました。

皆様を高野山へお連れすることは叶わなくなりましたが、代わりにこの写経を奥の院にお連れしていってきます。

山の護摩に来られた方々も、この写経を皆さん持って帰っていただいて、書いてきますと言っていただきました。

従来の形からは変わってしまいましたが、皆様のたくさんの思いがお大師様に伝わればいいと思っております。