奥の院の護摩はお釈迦様

皆さんこんにちわ、副住職の隆照です。

今年の冬は厳しい寒さが続きましたが、幾分か冷え込みも和らいできてくれているのではないでしょうか?

とはいえ、三寒四温、暑さ寒さも彼岸までというように、来週はまた冷え込むようですから、身体の調子は油断せず整えていきましょう。

冷えは万病の元と言いますからね。

光明寺でも、年末に来てくれた嫁さんには、家族一同身体を冷やさないように気をつかっておりまして、住職などは新しい娘が可愛くて仕方ない様子で、ウチで一番若嫁のことを気にかけているのは、もしかしたら旦那の副住職ではなく、住職の方かもしれません(笑)

そんな光明寺ですが、節分も無事に終えることができまして、申し込んでいただいた皆様の手元にはお札が届いている頃合いでしょうか。

節分が終われば、少しお寺としてはホッとできる時期に入ります。

そんな中で行われた毎月第二日曜日の奥の院の護摩も、私たちの気分を反映してくれたのか、非常に気持ちの良い陽気の中でホッと行うことができました。

お堂に向かって手を合わせているのは若嫁さんです。

先月はお寺の都合で、奥の院のお勤めには欠席になっていたので、参拝の皆様とは約二ヶ月ぶりの顔合わせ

皆さんにこやかに受け入れてくれておりました。

なかなか若嫁本人は、もっとテキパキとお手伝いをしたかったと、行事があるたびに毎度悔しがっておりますが、なかなかそこまでやり切るのはまだまだ難しい様子。

まずは皆さんの輪の中に入れていただくことが第一歩といったところでしょうか。

そんな若嫁さんの頑張りは置いておきまして、お勤めが終わった後の住職の話はお釈迦様の入滅(亡くなるとき)のお話でした。

と言いますのも、この2月15日というのはお釈迦様が亡くなった日でして、高野山の上では、毎年2月14日の夜から15のお昼まで夜通しのお勤めを行います。

それにちなんで、お釈迦様のお話を毎年しているのですが、今年は四句の偈のお話でした。

これは聞いたことがある方もいらっしゃるのではないかと思いますが、「一切皆苦」「諸行無常」「諸法無我」「涅槃寂静」というものです。

詳しく言いすぎると長くなってしまうので掻い摘んでですが、この世は私たちが思っているほど上手くいくことの方が少なくて、変わらない物や関係などあるはずもなく、時間や世界というのは私たち個人とは関係なく流れていくので、それを認識できて理解できれば、生きながらにして涅槃、とても楽な意識で生きていけますよ。ということです。

お釈迦様のすごいところは、当時国のお金を使って、大真面目に国王が不老不死の方法を探っていたような時代に、そんなものは無い!と自然の法則を理解して言い切ったところだと思います。

そんなお釈迦様の理解された四句の偈、これは2600年経った今でも私たち人間にとっては変わることのない真理だと思って、私はお坊さんに励んでおります。

お釈迦様の、このお話は毎年言っていることですが、毎年自分の中でも新たな気づきがあるから不思議です。

掛かっているお軸は、お釈迦様の入滅の時のお軸です。

光明寺では、今週いっぱいはこのお軸をお祀りしておりますので、どうぞ皆さんお参りして、ご覧になられたい方はお越しくださいませ

正月の終わりを感じて

皆さんこんにちわ、副住職の隆照です。

このブログを書いている今日は成人の日です。

今年は時勢の関係で、延期、中止が多く発生しているのが居たたまれない思いです。

新成人の方には辛い年でしょうが、挫けないで欲しいと願うばかりです。

今月の始めから、光明寺の門を飾ってくれていた正月飾りのしめ縄や門松も本日取り払いました。

本来でしたら、14日の夕方、正月の節句が終わるときに片づけて、とんどの火で燃やすのですが、平日は村の人たちが動けない関係で日曜日の今日正月終いというわけです。

お寺はお正月が終われば少し休憩しまして、次の節分に向けて大忙しになる予定です。

とはいえ、それはもう少し先の話なので、ここ数日は息抜きできるはず。

そんな中で行われた奥の院の護摩のお勤め。

写真を見てわかりますか?

なんとこの水たち、全部奇麗に氷づいていたのです。

この日は、とてつもなく寒かった大寒波の中行われました。

朝、奥の院に向かう車の中の温度計はなんと-5度を記録。

いざ、お堂に着いてみれば、中の水分はすべてが凍り付いておりました。

写真のペットボトルは、中に水が満タン入っていましたがご覧の通り。

鈍器に早変わりです。

そんな中、山を登ってこられる皆さんの手が赤いこと赤いこと。

思わず、大丈夫でしたか?と聞いてしまいます。

皆さん笑って「寒いね~」と答えてくれるのですから強いですね。

そんな護摩が終わりまして、住職の話は年始のお話しと同じ辛(かのと)丑年の話でした。

同じことを書いても仕方がないので、今日は私のここ最近で感じていることを。

お坊さんという生き方をしていると、不思議な出来事によく出会います。

おそらく、一般の方よりも多いとは思っています。

よくお坊さんは霊が見えるんですか?と聞かれます。

私は一度も見えたことはないですし、声も聞いたことはありません。

自分では霊感は皆無だと思っています。

ところが、そんな私でも居心地の良さ、悪さというものは感じます。

よそ様の家は然り、それ以外ですと、土地の雰囲気と言いましょうか。

やはりしっかりと手入れされた土地や物というのは、いい居心地を感じさせてくれますし、何よりまた行きたいと思わせてくれます。

そんなお寺の空気になればいいな、と考えて色々取り組んではいますがなかなか思い通りにはいかないものです。

ここ最近、いろんな悩みを抱えた方が光明寺に来られる機会がいくらかありました。

いろいろ相談にのってみて、話も聞きましたが、その方々が一番スッキリして帰られたのは、お堂で仏様に手を合わせてからでした。

それまで他人のアドバイスを聞いて、いろんな努力や、お医者さんにかかっても改善しなかったものが、お堂でのお勤めを機に変わられたのを見ると、毎度毎度、自分でも不思議に思いますが、仏様の御加護凄いなと思います。

別に私は、お医者さんを疑っていたり、科学を嫌っているわけではないのですが、、、むしろ、なにか不調があれば、いの一番に観てもらいに行きます。

そんなお医者さんに普段からお世話になっている身でありますが、それ以上に人智を超えた神仏の御加護の一端を見ると、これまで以上にお坊さんを頑張っていこうと思えます。

願わくば、居心地の良い、仏様の力に満ちたお寺の雰囲気に少しでも近づければいいものです。

山の護摩は華やかに

みなさんこんにちは、副住職の隆照です。

ドタバタの先月もようやく終わり、なんとか日常に戻りつつある気配を感じる今日この頃です。

今年は長期天気予報で、冬の冷え込みが激しくなると言っていましたが、この間まで、むしろ暑い陽気が多く、本当に冷え込むのか?と思っていたら、最近はめっきり冷え込みが激しくなりまして、震える毎日を送っています。

このブログを読んでくれている皆さんは、お体の加減いかがですか?

昔から冷えは万病の元と言われますし、実際私も冬のお参りをバイクで行った後などは、やはりしばらく体の冷えで調子が悪いものです。

しかし、そんな天候の中でも開催された奥の院の護摩は、寒さなんてなんのその。

みなさん途中から歩いて山を上がってくるのですが、約15分歩いて登ってきた後の第一声がだいたい「暑い!」ですから、良い感じに熱がこもっていらっしゃいます。

護摩のお勤めの時も、寒さなど一切感じず、約一時間のお勤めが終わります。

この日は、今年最後の奥の院での護摩の日だったこともあり、普段来てくれる方にもう少しだけ多くの人が参拝してくれていました。

若い方が多いと、やはり華やかさが違います。

バリバリ現役の社会人、大学生、就活に成功した子、みんなそれぞれ秘める思いは違うでしょうが、一様に手を合わせて、お勤めに参加し、祈る姿というのは真剣そのものです。

やはり、一生懸命になっている姿というのは、いつ見ても奇麗だと思わせるものです。

そこに老若男女の差などないと思わせられました。

お勤めが終われば、お接待です。

みなさん配られたお弁当に舌鼓を打ちながら、住職の話に耳を傾けます。

若干口の方が優勢になって、お話しの最初の方は耳が負けてしまうのはご愛敬。

この日は、最後の護摩の日ということもあり、みなさん様々なお供えを持ってきていただき、お供えされていました。

護摩のお勤めにお供えされたお菓子やお弁当を、御下がりとして、みんなで食べて分け合います。

きっとご利益一杯なはず。

ご利益だけではなく、同じ空間でみんなで物を共有しながら食べるのは、独特の楽しさがありますね。

一体感が生まれそうな気配?

この日は初めての妻のお勤めデビューだったのですが、残念ながら写真を撮り忘れてしまいました。

やはり何もかもが初めてなので、わからないことも多く、あたふたしながらも一生懸命動いてくれていたと思うのですが、本人曰く「不甲斐なく何もできなかった」と嘆いておりましたが、横から私が見ていると、皆さん非常に暖かい目をして見守っていてくださったのが印象的で、さっそく皆さんに受け入れられ始めているのでは?と思っております。

これから光明寺のお勤めでは、若い奥さんが皆さんをお迎えすると思います。

なかなか不慣れなものですが、どうかそこは、暖かい目で成長を見守っていっていただければ幸いです。

台風一過 素敵な護摩に

みなさんこんにちわ

副住職の隆照です

本日の光明寺奥の院の護摩は、台風で心配された天気もまるで嘘のように、すっきりと台風一過の空の中行われました。

本日は天気の関係か、お参りの方々もいつも以上に多く、初めてのかたのお参りもあり、いつも以上に活気のある光明寺になっていました。

なんと新婚さんも夫婦でお参りしてくださり、非常に仲睦まじい姿を見せていただき、私ももうすぐ結婚の身でありますから、見習うようにしたいものです。

そんな中始まった奥の院の護摩のお勤めでしたが、なんと今日は途中でアクシデントが一つ。

護摩の火が上がるか上がらないかのタイミングで、周りの空気を引き裂くような女性の悲鳴!

事件か?事故か?

はたまた悪霊か!?

みんなの視線がお堂の中に座っている女性に注がれます。

唱えていたお経の声も止み、みんな木魚の音だけが響く中、原因はわかりました。

どうやら、叩いていた木魚をねぐらにしていたトカゲが出てきたようで、それを蛇と間違えて悲鳴を出してしまったみたい。

原因がわかれば、すぐに対処はできます。

戸惑うトカゲを引っ掴み、すぐさま外へ。

しかし、これは第三者だからできること。

叩いてる木魚の隙間から、いきなりトカゲが出てきたら、私も驚きの声を上げる自信があるわ!w

みなさん、とてつもなくびっくりされたと思います。

しかし、私は生涯初めて、人が本気であげた悲鳴を聞けましたので満足。

今後、映画の悲鳴じゃ物足りなくなるかもしれません。

そんなトラブルがありながらも、お勤めが終わり、お接待を配って、住職の話へ。

今月のお接待は、私たち今井のお家から出させていただいております。

というのも、今月初めに妹の結婚式があり、さらには来月には私の結婚式があるので、幸せのおすそ分けということです。

この時の住職のお話しが、非常に良いこと言っているなと思ったので、要約。

私たち真言宗、弘法大師空海の弟子たちは、科学も医学も否定していません。

むしろ、宗教に並んで大事だと考えています。

お大師様も、時の天王、嵯峨天皇の病気平癒を祈られた折に、お勤めをして、祈願して、念を込めたお水と一緒にお医者さんの薬を送りました。

そして、医学が欠けてもダメですし、お祈りが欠けてもダメですから、両方良く堪能していただいて、早く良くなってくださいという旨の言葉を送られました。

身体と心、両方健康になってくださいという意味でしたが、それと今の状況は似ています。

コロナが蔓延してきて、今は小康状態になっていますが、これから冬にかけて、必ず感染者が出てくるでしょう。

そういう人が近くで出てくる状況もあるはずです。

しかし、しっかりとした治療を施せば、治って元気になるものです。

それを、コロナにかかった人、という偏見でずっと見ていると自分の心も病んでしまううえに、治ったはずの人の心もまた壊してしまうことになります。

ですので、必ず体の健康はお医者さんに直してもらい、そのうえで心の健康は、お参りしたりして、元気をもらえるものをすることによって保っていきましょう。

本来ならば、秋の気候の変わりやすい時期、皆さんも体調を崩しやすい時期ですので、どうかご自愛いただき、心も体も健康にお過ごしいただくことを祈っております。

九月の護摩は、悲しいお知らせ

皆さん、こんにちは。

九月になってようやく少しだけ涼しくなってきました。

今年の夏は本当に灼熱という言葉が当てはまる暑さと、雨の少なさでした。

光明寺のある赤穂市有年では、まとまった雨が8月中なんと一日もないということで、いろんなものがミイラになるかという異常気象でした。

それが、秋雨前線の影響でなんとか雨もチラホラ降りだしてくれているので、少し安心しています。

ほんと、時代が違えば、干ばつ飢饉で死者がでるような状況でした。

さて、そんな光明寺の9月の山の護摩は、雨が心配された予報でしたが、爽やかな青空の元で無事に行うことができました。

お堂を開け放していると、抜けていく風が非常に心地良かったです。

皆さん思い思いのお願い事を祈願されて、ご自身でも真剣にお祈りされていました。

護摩が終わって住職の話では、題名に書いた通り悲しいお知らせが

今年の10月末に高野山での、お大師様が「弘法大師」という名前をいただいて1200年を記念して、高野山では全国各地からのお写経を集めて、お大師様に届けるという、大きな法要を行う予定だったのです。

私たち光明寺もそれに伴い、バスを借りて、皆さんで高野山にお参りしようという企画をだしていたのですが、残念ながら中止せざるを得ない状況になりました。

私も皆さんと、高野山へのバス旅行、普段はなかなか話す機会のない人たちとも会えるときであったので、残念です。

しかし、高野山としては、全国からのお寺の檀家さんをお招きするという事はできないものの、お大師様に皆さんの気持ちをお伝えするお勤めは、小規模ながら全国のお坊さんを招いて行うので、その時に奥の院に納める写経を募っています。

上記の写真に写っているのが、今回納める写経です。

写経は普段は般若心経というお経を書いていただいていますが、今回はより多くの人にお大師様に思いを伝えていただきたいからという理由で、より簡単な大師寶号「南無大師遍照金剛」という言葉を10回書いていただくだけのものになりました。

皆様を高野山へお連れすることは叶わなくなりましたが、代わりにこの写経を奥の院にお連れしていってきます。

山の護摩に来られた方々も、この写経を皆さん持って帰っていただいて、書いてきますと言っていただきました。

従来の形からは変わってしまいましたが、皆様のたくさんの思いがお大師様に伝わればいいと思っております。

梅雨入りで、みなさんいかがお過ごしでしょうか?

ジメジメした季節になりましたね

例年では梅雨入りといっても、あまり纏まった雨の降る年は少なかった印象でしたが、今年は久々に梅雨らしい年になりそうですね。

光明寺奥の院では、今月の第二日曜日も無事に護摩のお勤めを行うことができました。

今日は雨の予報の中で、来てくれる人は少ないかと思っていましたが、お大師様の御生誕の月ということもあり、たくさんの人が来てくれました。

しかし、奥の院という場所は小高い山の上にあります。

そして、こんな蒸し暑い気候の中で、来てくれた方々は皆、汗を流されて、なんとか登ってこられていました。

参道はこんな霧の中の道です

信じられます?この奥にお堂があるんですよw

登り切って、汗が引き始めると、みなさんの顔にはどこかすがすがしい雰囲気が漂っている気配がします。

この自粛期間が終わったこともあり、久しぶりに見る方もチラホラ。

中でも、皆さんを迎える側として嬉しかったのは、何人かの方がお子さんと一緒に来てくれたことです。

やはり、不思議なもので、若い人が数人混ざるだけで、みんなの雰囲気といいますか、勢いが全然違うものになるのです。

若いって素晴らしいw

そして、もう一つ驚いたのは、参詣の方がみんなでお接待を作って持ってく来てくださったのですが、その量が今月は驚くべき量になりました。

お大師様の生誕月ということで、どうやら一人一種類持って行こうと奮起されたとのこと

いつもありがとうございます。

写真に見える菓子パンは、光明寺からいつも皆さんに持って帰ってもらっているお接待ですが、他のものは全て皆さん持ち。

その内容はおはぎ(手作り)パンケーキ(手作り)お弁当(手作り)そしてジュース

もう今日のお昼ご飯は皆さんこれで決まりですね。

私も欲しいとの鹿の襲来w

そんなお弁当をつつきながらの住職の法話ですが、今回はお水の話でした

お水という飲み物は、私たちの命をつなぎとめてくれるものです。

全ての生き物に必要な物質であることは皆さんご存知の通りだと思います。

しかし、そのお水を同じように口から飲んでも、人や動物によって違うものになって出てくるという事を、お釈迦様はおっしゃいました。

例えば牛、牛が水を飲めば美味しい牛乳になって出てきます。

しかし、毒蛇はどうでしょう?

毒蛇の口から入った水は、体で吸収されて毒となって出てきてしまいます。

同じ水なのに、生き物によってずいぶん違います。

もちろんお釈迦様も、それで毒蛇が悪くて、根絶やしにしなさいと言っているわけではありません。

それだと、仏教を起こした聖人ではなく、狂った狂人扱いされて終わていたことでしょう

同じ水でも、本質を理解したうえで正しく使っていかないと、毒蛇の毒のようになってしまうよ、という意味のお話しなのです。

人の為を思って行う善意ある行動でも、意味を理解しないで行っていると毒になってしまうので、過剰な自粛警察は考えましょうね、という内容でした。

だいぶ落ち着きを見せている情勢とはいえ、まだまだ不安なことも多いかと思います。

しかし、そんな中でも私たち仏教徒は、お大師様の教え、お釈迦様の教え、その他のいろんな方々の教えを生かして、しっかりと生き抜いていきたいものです。

追記

固定ページのほうでも更新しましたが、母親がyou tubeをアップしました。

御詠歌を1曲唱えております。

これからどんどんアップしていこうと思いますので、できれば皆様ご視聴していただければ嬉しいです。

5月は霧の奥の院

皆様非常事態宣言が延長された中でいかがお過ごしでしょうか?

ここ光明寺奥の院では、今月も変わらず護摩のお勤めが行われましたが、当初は雨の予報でしたが、蓋を開けてみれば霧の中で幻想的な雰囲気の中でお参りができました。

霧の中で佇むお大師様

まるで高野山の奥の院にいるかのようで、幻想的な空気が漂っています

お参りに来られた方も、やはりこの制限の中で出ていく機会がなかったようで、普段と違う空気の奥の院を堪能しておられたよう

ちなみに、全く関係ない話ですが、写真に写っている苔は杉苔という品種で、水分が足りているとフカフカの絨毯のようにきもちいい苔ですが、一年のうちで5月6月ぐらいが一番きれいな状態で見ることができます。

奇麗な反面、とっても弱いので、いつもお掃除の最中にブロウで根っこごと吹き飛ばしてしまい、慌てて拾ってまた地面に置いておくこともしばしば。

日々お参りをしていると、いろんな方のお話しを聞きます。

明るい話題もあれば、重篤な相談事もありますが、ここ最近は皆さん外出規制の中でのストレスは無視できないようで、日々の生活が辛くなってきたという相談も増えてきました。

5月には解除されるかもしれない、という期待を持って、延期になったことで裏切られる形で、余計不満が溜まってしまった人もいるかと思います。

家から一歩も出てないという方を何人か見て思ったのは、人の精神の健康の為には、人間も光合成が必要なのだということです。

別に、太陽の光を浴びないでも生きていくことはできますが、鬱病の発症率などは格段に上がるそうです。

そのほかにもたくさん弊害が出てくるので、心の健全を考えたときは、やはりどこかに散歩というのは、とても大切なことだと思います。

その点、今日の光明寺のお参りは、密にもならず、最高の気分転換ができたのではないかと思います。

お寺や神社のお参りっていいですよね

こんな時は余計にいい散歩コースとして使っていただきたいと思います

お山の上から祈ります

本日の奥の院の護摩は残念ながら雨模様

ここ最近の奇麗だった桜の花も、この雨で散ってしまうかもしれません

今年はゆっくり花見をすることは叶わなかったけど、それでも長い間気持ちのいいドライブを満喫させてくれた桜の花にありがとうですね

さて、そんな中でもいつもと変わらず、護摩のお勤めは勤修されました。

世間ではやはりコロナによって落ち着かない状況が続いている中、感染爆発を防ぐためと頑張っておられる関係者の皆さんの奮闘に感謝するとともに、そのお体がどうか健全でありますようにと、お祈りしております。

どうやら、お坊さん界隈では「護摩数珠繋ぎ」なるものができたみたいで、これは疫病の無事収束を真言宗のお坊さんがみんなで護摩を焚いて祈っていきましょうというのもだそうです。

祈りって大事ですよね。

皆さんご存知の奈良の大仏様も、当時流行した疫病(天然痘だと言われています)が収束しますようにとの願いを込めて作られたものです。

この度、去年はやったピコ太郎さんが再びppapの動画を上げていました。

それは、わかりやすく手洗いの啓蒙を促している動画で、世界中から大絶賛されているようです。

動画の最後に洗って奇麗になった手を合わせてppap

pray for people and peace 人々と平和のために祈ろう

と作っていましたが、人のやるべき大事なことは昔も今も変わっていないのだなと思いました。

祈るって、誰でもどこでもできるから素晴らしいですよね。

こんな時だから、ではなく、こんなときだからこそ光明寺は、いつも通りにお祈りしています。

お参りの際は、感染防止のために距離も心もゆとりを持って、お参りくださいませ

実は・・・お山の

新年になりまして、初めての黒澤山の護摩のお勤めに参加できました。

今日はえらい久しぶりの感覚だなーと思って、実際に予定を確認したところ、11月から欠席が続いておりましたので、お恥ずかしい( ;∀;)

もう冬も終わりかけの3月ですが、朝方の雨の影響もあり、山の上は息が白くなるほどの寒さ

しかし、そんな中でも変わらずたたずむお堂とお釈迦様の涅槃像を一枚

森の中にひっそりとですが、確かな存在感をもってたたずむ姿に思わず魅入られそうです。

このお釈迦様の涅槃像の大きさは2メートルを超えているので、近づくと大きさがわかるのですが、遠目ではバランスの良さも相まって、普通の人が横になっているような雰囲気をしておられます。

雨上がりの雰囲気も相まって、より一層落ち着いた調和がとれていました。

思えば、この涅槃像がここに安置されたのは私が幼稚園か小学校低学年のころだったと思います。

当時の住職であった先代隆弘和上(私のおじいちゃん)がツナギで石屋さんと作業をする姿を、子供ながらに興味津々で見ていたのを覚えています。

それから20年以上たった今、いろんなものが変わりますが、お釈迦様は変わらずここにいてくださっています。

日々の生活が目まぐるしい変化に追われて、、、という謳い文句はよく使われますし、私も使いますが、考えてみるとそんなに今も昔も違うことはしていないのかも、と考えるこの頃です。

新型コロナの一報でトイレットペーパーが無くなるのを見て、新しい機械や技術に囲まれても人の本質は、10年や50年では変わらないと言われるのは納得でした。

さぁ、話が変な方向に行きましたが、本日のお勤めではなんとお弁当の差し入れがありました。

なんと、このお弁当手作りです。

赤穂の高橋さん御一行が朝早くから作ってくれたのを、お参りの人全員にと配ってくれました。

私もいただきましたが、栗ご飯の美味しいこと

デパ地下で買ってきたと言われても疑わないようなレベルです。

ありがとうございました。

お勤めのほうは定刻通り始まったのですが、この日は煙がすごく出まして、私はこの季節花粉症なので、普段は気にならない煙でも非常に目と喉にダメージが来ます。

今日は目があけれない!

しかし、お参りの人は皆真剣にお願いを持ってこられるので、煙にやられてばかりいるわけにもいきません。

しかし、煙たい!w

無事とは言い難いですが、なんとか終わって涙が止まりませんでした

そのあと住職の話ですが、笑いの和顔施についてでした。

これは、笑顔で相手に接することによって笑顔の施しをしてあげましょうという意味なのですが、スマイルはゼロ円という言葉があるように、元手のいらないものです。

しかし、笑うというのは大人になるにつれて一日の笑う回数が少なくなるのは皆さん身に覚えがあるのではないでしょうか。

子供だと平均3~500回一日で笑うのに、大人は15回前後だということです。

近年では、笑うということは私たちの体に様々な良い影響があることが知られてきました。

調べればたくさん出てきますが、食後の血糖値が下がったり、免疫が活発になったり、よく出かけて人に会って笑うというのは最も簡単にできる万能薬です。

ちなみに、お経でもそういったことが言われています。

ニュースを見ていると悲惨な気持ちになることも多いですが、やはり一番は笑顔で楽しくが百薬の長だと思います。

6月はお大師様の誕生日

6月9日の第二日曜日に、今月も無事光明寺奥の院での護摩をお勤めすることができまっした。

今月はなんと、今年の受験に合格祈願していた子がお礼参りに来てくれたおかげで、一気に普段とは違う雰囲気になりました。

平均年齢が一気に10歳近く上がると、空気も変わるものですね。

当日は雨の心配もなく、また、暑くもなく、寒くもなく、歩いて登ってこられる皆様の苦労をねぎらうかのような心地よい風と共にお勤めが始まりました。

私自身は先月、先々月と、他の仕事が入ってしまい、どうしてもこのお勤めに来ることができなかったので、皆さんとお勤めするのも実に3か月ぶりです。

これだけ空くと、新鮮な気持ちですね。

今月から、衣も夏服に変わったので、心機一転の手助けになってくれていたかもしれません。

そんなお勤めの後に、なんと信者さんから、皆様の分のお弁当の差し入れがありました。

私は不覚にも、お弁当の写真を撮り忘れてしまったのですが、売っているものと遜色ない味と、見た目に皆様大喜びしておりました。

そんな中、お大師様の生誕月ということで、是非お大師様のお話をしてほしいというリクエストをいただきましたので、私がお大師様の辿られた道筋と、そして教えの即身成仏について、非常にざっくりとですが、話をさせてもらいました。

ちなみに、最初にお話しをして、とお願いされたのは住職でしたが、そこから私に振りましたので、、、逃げたな、住職!笑

私としては皆様にお話しする場がもらえてありがたいので、全く問題ありまさえん。

即身成仏、学校の教科書にも出てくる言葉ですが、その内容は?と聞かれると、なかなかわかる方は少ないと思います。

詳しく聞いてみると当たり前のことなのですが、なかなか難しい。

その内容とは、生きてるままで仏様になりましょう、ということです。

私たちみんなが、心の中にいろんな自分を持っています。

ズルい自分、怒りっぽい自分、悪い方向から、当然いい自分もいます。

仏教では、そんな自分の中にあるいい自分、親切な心が仏性と言って、仏様の心だと言っています。

そんな仏様の良い心を大きく育ててあげることこそが、即身成仏だと言われているわけです。

悪いことをするな、人のために良いことをしろ

小さな時から私たちが、お父さんお母さんに言われてきた言葉の中にこそ、真理が詰まっていたのだと思います。

ホント難しい。

でも、それをしていくのが修行だと思います。

あきらめず、進んでいく。

自分の仏性と共に。

まだまだ道半ば。