皆さんこんにちは、副住職の隆照です。
一気に寒くなってきた冬の中頃、皆さんいかがお過ごしでしょうか?
光明寺では、1つの山場が終りました。
というのも、かねてより住職の念願だった柴燈護摩が無事に開催され、多くのひとで賑わってくれたからです。
以前から住職は柴燈護摩を行いたいと言う思いがあったのですが、なかなか状況が整わず決心がつかない中でした。
しかし、そんな中今年の半ばごろに良いご縁があって、住職も重い腰を上げる決心をしたようです。
決行の日取りが決まれば、後は準備が大変です。
何せ、全く整備されてない場所を一から準備するのですから。
周囲の木を切り倒し、足場を整え、作業着姿で何度お寺と奥の院を往復したことでしょう。
住職のぎっくり腰と言う多大な犠牲を伴いつつも、その労力のおかげで何とか舞台が整ってきました。
当日が近くなってくるにつれ、天気予報の心配もしていましたが、前日の天気予報ではなんと最高の天気でした。冬場でしたので風の心配もありましたが、充分結構可能な範囲に収まってくれて、これも弁財天さんのご加護かなと思っております。
柴燈護摩を行う中で、各個人個人に配役が当たりますが、今まで役が当たったことなどなかったので、当日までひたすら練習の日々でした。
柴燈護摩の流れは、まず弓で矢方と鬼門を入ることによって、悪いものを退けて結界を行います。次に斧を持った人間が、山の木を切り倒すと言う作業を擬似的に再現します。そして最後に剣を持った人間が、気で出来た壇に切りかかることによって作法が完了します。
私はこの斧の役をいただきました。
今までまるでやったことがありませんから、住職に細かなやり方を教わり、お寺の中でこそこそと読み上げる分を暗記しました。
当日の不安はただ1つです、暗記した文章が頭の中から飛んでしまわないかが一番心配しましたが、なんとか初回としては及第点の内容だったかと思います。
当日は、皆さんどこから聞かれたのか、本当にたくさんの方々がお参りに来られ、こちらの想定していた人数を大きく上回ってくれました。
中には初めて奥の院にお参りに来られた人、子供時代以来35年ぶりの来院の方、本当に様々な形のお参りを迎えることができて、忙しい中でも本当に嬉しい心持ちです。
柴燈護摩というのは、自然の中で行うのでたくさんの神仏に捧げられて、私たちに多くのご利益をもたらしてくれます。
住職は、毎年無事に過ごせているお寺の生活、檀家の皆様を見守っていただいている神様仏様に対しての感謝のお勤めと言うことで今回の柴燈護摩を開催しました。
仏教の言葉では報恩謝徳といいます。
言葉は難しいですが、「日頃のお礼」と思ってくれば理解しやすいかと思います。
そしてこのお礼は神仏だけでなく、たくさんお参りに来ていただいて、当日を楽しんでいただいた方、皆様に対しても少しはお礼ができたかなと思います。
難しい事は考えず、純粋にこの場所の空気を楽しんで、生活の中にある祈りの場を感じていただきたい、というのが光明寺の本心からの皆様へのお願いです。
これからも毎年年末の12月には、同じように柴燈護摩を続けていく所存ですので、今回来れなかった方も、今回来れた人も、ご縁がありましたらお参りをお待ちしております。
ぜひ皆様、生活している周囲の環境に日ごろの感謝を伝えて、良い1年を迎えてください。